44の失われつつある暮らしの価値~逢瀬町版~

1 自然に寄り添って暮らす

・山の恵み

・野菜はほとんど自然農法

・納豆も大豆から作っていた

・自然のものに神が宿る考えで自然を敬ってものを大切にして暮らす

2 自然を生かす知恵

・お墓の献花用の竹筒

・黒文字(木)のつまようじ

・間伐材の割りばし

・雨水をためて使っていた

・土室、雪室での野菜の保存

3 山、川、海から得る食材

・イナゴ、ドジョウ、フナ、ハヤ、コイ、イワナ、ヤマメ

・タラの芽、記のみ、ワラビ、こごみ、フキ、水栗等山菜

・ウサギ

4 食の基本は自給自足

・お米、味噌、野菜。、しょう油、山菜

・肉・卵(ニワトリ、チャボ)どじょう、沼に住むえび、雑魚

5 手間暇かけて作る保存食

・果物(柿、栗、ナシ、イチゴなど)

・凍み餅、干し大根、干し柿、干し芋、干し野菜、梅干し、山

・芋や野菜の漬物

6 質素な毎日の食事

・主食と一汁一菜(汁とおかず一種)

・質素な食事

7 ハレの日はごちそう

・鯉(いただいた場合は生きたまま新聞に包み持って帰って家の池に放す)

・餅(上棟祭・棟上式)。その際は「むね」焼けならないよ

ぅ(胸焼けの予防・改善効果がある)大根を配る。「棟が焼けない」= 火事にならない・火災予防。お金も「ひねり」として投げる。大根は餅に似ているが「ごちそう」ではないため、餅の代わりに配る

・振る舞い餅(結婚式)

8 野山で遊びほうける

・竹を使ってソリを作る。竹スキー、下駄の底部に金具をつけた下駄スケート

・魚の罠(ドウ)

・「山学校』チャンバラ遊び(サムライごっこ)、少年団を結成して野山をかける、川遊び、秘密基地

9 水を巧みに利用する

・飲み水はそれぞれの家の井戸から汲む

(10m 掘れば地下水が出る地域)

・安定した水の供給より前は溜池で田んぼの水を溜める

・家の近くに川の水を利用して洗い場

10 燃料を近くの山や林から

・柴・薪、炭焼き(炭づくり)、籾殻、豆殻

・馬グサ場(たまには争いの原因)、家畜のえさ

11 家の中心に火がある

・いろり(囲炉裏)、暖房、煮炊き

12 自然物に手をあわせる

・風の神社、雨の神社、山の神(山がご神体)、火の神様、雷神、氏神さま

13 庭の木がくらしを支える

・桑(養査)、柿の木、すいかとう、桃ノ木、ぐみ、ゆず、くり、うめ、いちじく、桑子

14 暮らしを移す家の形

・ひとつ家族に家畜(馬)が暮らす

15 一年分を備蓄する

・お米、味噌、醤油、梅干し、豆、芋

・漬物(塩漬け)。必要な時に塩を抜いて調理する

16 なんでも手作りする

・薪、わらじ、みの、縄、 、かます(縄製品)

・着物は自分で縫う

17 直しながら丁寧に使う

・籍い物(衣類や器物を直すこと)

18 最後の最後まで使う

・銀治屋さん(町内に2件あった)職人さんたくさんいた。話しやすかった

・食べ物は粗末にしない

・エンピツ、紙(最後はトイレットペーパー)

・布を裂いて編んで

19 工夫を重ねる

・馬、牛、やぎ

20 身近に生き物がいる

・「牛・馬・鶏・うさぎ)、犬、猫、にわとり

21 暮らしの中に歌がある

・「盆うた、民謡、高歌」

22 助け合う仕組み

・5人組(山田原、多田野)

・隣組(河内)

・町内会、親戚

23 分け合う気持ち

・「余ればこぼせ」

・上棟祝の餅まき

・振る舞い餅(結婚式)

・鍬柄舞田植元踊

24 付き合いの楽しみ

・町内会の総会及び花見会の実施

・盆踊りの開催、演奏会の開催(昭和30年代)

25 人をもてなす

・「ご馳走様」=食材をあちこちょり集める

・お砂糖・角砂糖・金平糖

26 出逢いの場所がある

・各地区での盆踊り、お祭りへの訪問や招待(呼び、呼ばれ)

・花まつり(寺)、神社の春秋祭、嫁おとし

27 祭りと市の楽しみ

・各地区での盆踊り、お祭り

28 行事を守る

・(現在)どんと焼きはまだ(コロナ前)7ヶ所で行われている。別名:歳・(さい)の神「塞」とは病み・不幸

・鍬柄舞・田植え踊り

29 身近な生と死

・土葬

・手伝い(五人組)、親戚

・葬儀の手伝い

30 大ぜいで暮らす

・8名~10名(居候、子たくさん)

31 家族を思いやる

・一番風呂は年寄りから入る・お供え

・年長者を敬う

・かたたたきをしてあげる

・ありがとうの言葉を言う

32 みんなが役割を持つ

・食事の準備(女性、炊事)、まき割り

・風呂炊き(男性、力仕事)

・子供は、風呂たき

・女の子は、味噌汁を作らされた

・年長の子供が小さい子供の面倒を見る

33 子供も働く

・水を汲む、新を割って風呂を沸かす

・柴刈り(たきぎ用の柴を取る)

・田畑の草刈り(田車かけ)

・イネのハセかけ

34 ともに暮らしながら伝える

・縄製品、 (つる)あみの製作伝授

・村の行事

・季節の行事

・祖父・祖母と同じ仕事をして、いろいろな話を聞く(昔話、地域の話など)

35 いくつもの生業を持つ

・農業、炭焼き、柴売り、炭売り

・夏場は農家、冬場は出稼ぎ、山仕事などのいろいろな仕事をする

36 お金を介さないやり取り

・田植えの結い返し

・食べ物のお返し(野菜や山芋など多く取れたら配る)

・葬儀の手伝い

37 町と村のつながり

・うすい(デパート)の寮、炭を町で販売

・清水池は、郡山市の水道発祥の水源だった

38 小さな店、町場の賑わい

・駄菓子屋(町内に10以上あった。昭和30年代)

39 振り売、量り売り

・お肉・お酒の量り売り

・行商(衣服など)

・角砂糖・お菓子の量り売り

40 どこまでも歩く

・炭・柴を販売するために郡山まで歩く

41 ささやかなぜいたく

・お菓子の代わりにお客さんに砂糖をあげる

・梅干しに砂糖をかけて出す

42 ちょっといい話

・福島空港の滑走路には、逢瀬町砕石場から採れた石が使われている

・二本松藩の城主が浄土松公園でピクニックをした

・昔、白神山地に匹敵するほどのブナ林が生い茂っていた

・かたくりの花がどこにでもいっぱい咲いていた

・ごれいびつ峠のどうざんつつじが、山が荒く見えるほど、いっぱいにあった

・昔は海だった(化石が取れる)

・安積山にスキー場があった

43 ちょうどいい塩梅

・(NG) ブナの過剰伐採(炭を作るため)、柴も町で売ることで取りすぎた「いいあんばい」は天気・付き合いに対しても使っていた

・ちょうどいいこと

44 生かされて生きる

・雨・風の神社

・自宅の氏神